おしえてください、先生。

少しドロドロしすぎかもしれないけど……初めて作ったにしては上出来、だよね?

できたお粥をお椀によそって、雄悟先生に持っていく。

先生は私に気がつくとすぐに体を起こした。



「ベッドから出なくていいよ。しんどいでしょ?」

「あぁ……ありがと」



雄悟先生は私からお椀とレンゲを受け取り、食べ始める。



「ど、どうかな……?」

「まあ、食べれなくはない」

「ひ、ひどいっ」

「嘘だよ。……うまいよ」



雄悟先生が優しいトーンでそう言うので、何も言えなくなる。

先生って、本当にずるい。

先生はあっという間に完食してしまい、お水を持ってきて薬を飲む。



「悪いな南、いろいろとしてくれて……」

「ううん。だって、雄悟先生がこうなったの、私のせいだし……」



私が昨日、雄悟先生を雨に濡れさせた上、シャワーでも濡れて……。

きっと、満足に体も温められてなかった。
< 75 / 154 >

この作品をシェア

pagetop