性別≠不一致

だけど残念なことに体格差があるせいか、抱きしめるというより抱きつくという形になってしまう。


ちょっと不本意だけど、竜司くんが吃驚しているから良しとしよう。


「ヤリたくなったら、今度は俺でシて」


少し声が震えたかも。それ以前に声が小さ過ぎたかも。


引いてないかな? ちゃんと聞こえたかな? 聞こえてたら聞こえてたで、すげぇ恥ずかしいんだけど。


今更純情ぶるつもりはないけどさ。どちらかといえば俺も変態の部類だけどさ。


やっぱこういう台詞は、顔から火が出るほど恥ずかしすぎる。


「な、なに言ってんだ馬鹿! 無理強いすんな!」


「無理なんかしてない。竜司くんになら、何されてもいい」


蒸気した顔を見られたくなくて、竜司くんの胸に顔を埋める。


上の方からゴクリという音がして、空を掻いていた竜司くんの手が俺の背中をポンポンと優しく叩いた。

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