この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
ニャ~…


緑地公園の横を歩いていると、いつかの野太い声の猫が現れた。


『甘えん坊やが一人でお出かけニャ~』


ジトっと俺を見ながら野良猫は浅く笑った。


なんだコイツ…


『…てめえ喧嘩売ってんのか?』


俺がそんな猫を睨み返すと、猫は俺から言葉が返ってきたことに驚いたように言った。


『ニャ?お前、俺が何言ったかわかるニャ?』


『クルック?!マサル氏は猫のボスの言葉まで理解するっポ?!』


驚いたのは猫だけじゃないらしい。


白鳩の銀も弁当箱を落としそうになりながら丸い目で俺を見た。


『猫の知り合いもいるんでな。っつーか銀も猫と喋れんのか?』


ちゃっかり俺と猫の会話を理解している銀に俺は聞いた。


『クルック。僕は色々な生き物の言葉がわかるんやっポ。』


『マジかよ…俺もだ。』


俺は自分以外に同じように多種な言葉を理解する奴を初めて見た。


鳩だが…少し嬉しい。


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