この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「やん取ったらダメ~」


美代は頬をふくらませながら、落ちたシロツメ草の冠をもう一度俺の頭に乗せた。


「マサルさんに元気が戻りますよ~に!」


美代は拝むように両手をパンパンならす。


「マサルさんが元気ないと…悲しいもんね」


そして美代はヘラっと笑うと、優しい目で俺を見た。


『…………』



美代――…


変わらない美代の優しさに
俺はまた胸が切なくなった。


美代に心配をかけないためにも早く諦めて立ち直らなきゃいけないのに


美代への想いは増すばかりだ。


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