この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
リバ…ウンド…


ちょっ…と待て。


確かにTVの件では責任者たちの態度に思い当たる伏しはあるが…


夏美が助かったのは俺のせいだったのか?



「せや。息もしてへん状態から翌日にはピンピンしてるなんておかしいやろ」


俺の心を読んだように山吹が言った。



「……………」


頭がぐわんぐわんしてきた。


「山吹!あんまり刺激を与えたら駄目っポ」


銀が山吹を咎める。



「お…れは……」


俺はグラグラする意識の中で記憶を辿る。


俺は…ただのうさぎだ。


小さい頃に美代に拾われて、育てられた。


親は伸太郎。


他の奴より耳はいいけど、ただそれだけだ。


そんな俺を山吹は見つめる。


「休暇中に5年前の記録書を調べたんや。そこには上級天使が逃走、行方不明との記録が残ってた。元々ほんまは俺らよかお偉いさんの天使やったみたいやな~」


「…………」


「普通ならすぐに見つけられるんやけど…なんで行方不明になったかは分からへん。けどマサルさんは多分そん時になんらかのトラブルで記憶を無くしてしまったんやな」



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