先見の巫女


目覚めてすぐ見た晴れ晴れとした晴天の空とは反対に、あたしの心は雨模様だった。


朱雀とは顔も合わせられないだろうし…


「…………はぁ…」


どうしようかと考えていた時、慌ただしく部屋の扉が開いた。


―ガラガラガラッ


「雛菊、いるかい!?」


部屋に入ってきたのは晴明様だった。


「晴明様、どうなされたのですか…?」


真っ青な顔の晴明様。
いったい何が…


「…黒闇龍の封印が解けつつある…」


晴明様はついに来てしまったと俯いた。






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