落としモノ
ぬぁあっ
こんなところで…
「琉生」
「あれっなんか深刻そう?」
あなたの話ですよー
まったく…
鈍感というかなんというか
「わっ」
葵衣があたしの背中を押す
やっちゃえ、という合図だった
「あのっ…琉生っ」
「琉歌。」
あたしの言葉をさえぎって
琉生が口を開いた
「今日さ、もう一回
あの公園に行ってくれないかな」
あの公園…
幼いあたしたちが遊んでた
あの公園のことだ
「うん、いいよ」
そこで全てを話そう