..み ず た ま 唄..
「 ふ-ん
いつも一緒にいる先輩? 」
フッといつもの笑顔に戻った
「 う、うんっ
梨花っていうんだけどね 」
そこから会話が続かなかった
と、いうか英田が喋らなくなった
静かに落ちていく陽を眺めていると
英田が横に座った
「 ねえ、もしかして先輩ってさ 」
私の方を向いて真面目な顔をする英田
これってもしかして.......
「 目がいいの? 」
「 ...え? 」
「 いつも景色とか眺めてるからさ。
この夕陽も、俺と違う風に見えてるのかなぁって 」
私は視線を夕陽にやった。
英田と違う風に見えてる…?
「 そりゃあ、そうでしょ
だって人それぞれ違うじゃん
あれって何色?って聞かれても
答えられないでしょ? 」
英田は考え込んで笑った
「 あれはオレンジだよ 」
当たり前のように笑った
「 絶対? 」
英田は不思議そうに頷いた
「 不正解。
オレンジの規定とか色の規定とかないんだよ
だって、肌色だっていっぱいあるし
唇の色も 全部赤でしょ?でも違うじゃん
だから、きっとこの夕陽はオレンジであってオレンジじゃないんだよ 」