姫と王子のらぶらぶ日和。【完】
「ひぃっ!?」


男たちが一瞬怯んだように声をあげた


「お、おい!こいつとは別れたんじゃねーのかよ!?」


「おい、てめーらどういうことだよ!?」


「し、知らないわよそんなの!!」


震えた声で叫ぶ男と、弱々しい声で訴える女の声


そんなのは、私の耳には入ってこなかった


王子が目の前にいる


その事実に、嬉しさで眩暈がした


...助けに、来てくれた


絶対に来ないと思っていた、彼


広い広い背中を見つめて、今まで堪えていた涙がぽろぽろとこぼれ始めた





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