恋人ごっこ



 あたしはボロボロだったけど学校には行った。

 文哉を一目見たくて・・・。




 昼休み、なぜか屋上へと足をのばしていた。
 よみがえる記憶。
 あたしはすぐに後悔した。けど逃げたくなかった。


 あれから呼び出しもほとんどなくなり、あたしたちのただならぬ空気に別れたことは一目瞭然。

 文哉は一層、女に冷たくなった気がする。





 
 「唯ちゃん」




 まるで何もなかったかのように現れた・・・夏樹先輩。


 「文哉と終わったんだって?女子が騒いでたよ」



 パシッ



 あたしは憎しみをこめて先輩の頬をひっぱたいた。


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