あなたの思いは何ですか?
「はぁ~」


朝から何もかもが憂鬱・・・

まぁ

授業の内容が頭に入ってこないのはいつもの事だけど

でも・・・


「はぁ~」


自然と口からため息がこぼれる


「そんなため息ばっかりついてると幸せ逃げちゃうよ?」


そこには私の友達

あーちゃんこと秋本胡桃が立っていた


「あーちゃーん!!」


私はあーちゃんに飛びつく


「どうしよう!!今日から家庭教師が来るんだよー」


「勉強しない千咲が悪いんでしょ?自業自得じゃない」


あーちゃんはバッサリ切り捨てる


「だってー」


私は口を尖らしていじけてみるけど

あーちゃんには効果かなかった

「まぁいいじゃない

 ちゃんと勉強する機会ってことで」


あーちゃんは学年トップとまではいかないけど

そこそこ賢い

あーちゃんに教えてもらえばいい事なんだけど

やっぱり勉強しなくていいならしたくないし・・・

そんな話をしてたらすぐ放課後になって

とぼとぼと重い足取りで家へ帰る

めんどくさいな~

おっさんとかだったらどうしよう・・・

せめて綺麗なお姉さんだったらいな~

と、淡い夢を抱いてみたり・・・


――――ガチャッ


そっとドアを開ける

玄関には男物の靴・・・

男か・・・


「た・・・ただいま~」


ドキドキする


「あぁ、お帰り!」


お母さん何か機嫌いい?

続けて後ろから出てきたのが・・・


「お帰りなさい、君が姫乃千咲ちゃんだね」


そこには黒色をした艶やかな髪の毛に

綺麗に光る茶色の瞳

身長は170ぐらいの男の人が

ニコニコと笑っていた


「初めまして、僕は蒼井水姫っていいます。

 今日からキミの先生だからよろしくね」


あぁ、世の中では俗に言うイケメンか

などと状況が理解できない私がそこにがいた






*

< 2 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop