僕が彼女といる理由

彼女の想い

それからしばらくして

彼女は幸森さんと
付き合うことになったようだ。


僕は彼女の気持ちが
よくわからなかった。


一年たったいまでも
泣くほど忘れてないのに…


なのに何で…


僕は幸森さんのことを笑顔で話す
彼女にイライラしていた。



いつものサークルメンバーの飲み会、
僕の彼女に言われるまで
タバコの灰皿が満杯になってることに気付きもしなかった。



『優ちゃん、吸いすぎ』


『あ…悪い…』


彼女は灰皿を新しいのと替えてくれていた。


僕の前にある空っぽの灰皿と
彼女の横に置かれた吸い殻いっぱいの
灰皿を見比べてため息をついた。




…なにやってんだろ、俺。。。




『なんかあった?』



彼女の方を見ると
心配そうにのぞきこむ瞳と目が合った。



自分でもわからないキモチを
他人に話せるわけもなく…




彼女の目をじっと見るばかりだった。




ふと、彼女が目をそらした。




『優ちゃんがこんな…
目を合わせるのって珍しい…』



ぶっきらぼうにそう言った彼女を見ると
顔がリンゴのように赤くなっていた。



照れてるんだ…

こうゆうとこ、可愛いなぁ。





後ろで『いちゃつくの禁止〜』
林のひやかす声が聞こえた。


その横にはこっちをみて笑ってる
百合がいた。



僕は林のヤジを無視し、
赤く俯いてる彼女に向かって言った。



仲直りのチャンスだ…



あの日から彼女と僕は少し
ギクシャクしていたから…






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