満員電車の君
彼は、どこへ向かって歩いているのだろう……?  


駅前の雑踏をくぐり抜け、大通りから一本入った路地に入ると、静かな住宅街が広がった。 



彼の目指す目的地が分からない私は、探偵のような気分で彼を追っていた。 



途中で、セーラー服姿の女の子や自転車に股がる学生服姿の男の子を何人も目にした。 



恐らく、この近くに学校があるのだろう。



それにしても…… 



彼は、いったい、どこへ行くつもりなのだろう? 




< 11 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop