満員電車の君
あの人―― 



名前も何も知らないあの人――。 



半年くらい前から気になりだして、あの人を追うように、この電車に乗り込むようになった。 



いつもと変わらない朝



いつもと同じ朝



あの人は、今日も座席に座って、本を読んでいる。




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