お隣りさんlover
その帰り、彩美さんとは別方向の駅
なのに
蓮が連れていかれちゃった
「おい彩美~そいつ一応まだ義務教育中の子供だから適当に解放してやれよ」
「分かってるわよ~じゃあね」
蓮…大丈夫かな
と思う反面
空気読んでくれたのかな?って…
「なんかさ、孤立感した」
「ん?何で?」
「彩美さんも蓮もそれから渓ちゃんも受験生でさ
なんか私だけ将来が漠然としてる気がして」
渓ちゃんは「大丈夫だよ」と言って笑った
優しく…
優しく…
「俺も去年は全然何も決めてなかったからな
過ごしてく内に何らかしら奏もやりたい事見つかるさ」
「そうかなぁ…」
「おぉ
奏結構大雑把だからな、物事適当に決めがちだけど
夢ぐらいもっとけよ~」
夢……?
夢か………
こんなこと言ったら笑われるかも知れないけど
今私が一番求めてるのって
渓ちゃんとずっと一緒にいる事なんじゃないかな
毎日一緒にいて
幸せな毎日を送りたい
ただそれだけが今の夢って
平凡過ぎるのかな?