お隣りさんlover
「奏…?」
状況を察した様に渓ちゃんが私に声をかけた
今日は電車も人が多くて
声があまり聞こえない、
いつもより近寄って渓ちゃんは私の側にいてくれる
いいのかな、これで
由希子のおじさんが大変なのに、
でも行っても何も出来ないクセに
私には大人しく家に帰る事しか出来ないのかな…
「なんかね-…
よく分かんない」
「何が?」
「…由希子の事は大好きなの」
「うん」
「だけど
由希子は私の事…嫌いなのかなぁ・・」
渓ちゃんは少し黙った
私もこんな言葉、自分で言ったけど信じるのは嫌
だけど自然と言葉が出て来てしまった自分の方が
もっともっと嫌