お隣りさんlover

心配事

休みの日はすっごい賑わいのこの遊園地も平日の夕方時は人もあまりいない

ちょっとした貸し切り気分を味わえる




「観覧車乗ろ?」

「観覧車って普通シメじゃねぇの?」

「私、これが乗りたかっただけだから」






私は渓ちゃんの手を引いて観覧者乗り場に向かった


「何色がいい?」

「なんでもいいよ
奏決めれば?
…てか色なんてどうでもいいだろ……」




なんかテンション高いの私だけ?
二人の温度差が今日が一番…


気のせいかな…






この観覧車は一周30分
30分密室で二人きり




意識してしまう…







「…子供っていーな」

「へ?」

「いやぁ何となく…今日の結亜とか海斗見て思った」






観覧車に乗って先に喋ったのは
意外にも渓ちゃんの方だった

子供っていーな


だって



「渓ちゃん子供好きだからね」

「そうか?」

「そうだよ
すっごいいい顔してるよ、結亜と遊んでる時」




渓ちゃんは笑った

この顔、好き
照れるように俯き加減で笑う仕草
昔から変わらないところ








夕暮れの空は次第に暗くなって来て




二人の将来論トークが始まった
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