お隣りさんlover
【第六章】
「奏ちゃん!」
「あ…は、はい?」
「水、出しっぱやで?」
由里亜さんに言われて気がついた
手には皿を持ったまま水を流してる自分
「何か考え事?」
「いやぁそういう訳じゃあ…」
「ふ~ん?なんか奏ちゃんらしくないなぁ…
もう上がってええで、あとはあたしやっとくから
逢沢くん待ってんねやろ?」
そう言われて私は由里亜さんより少し先に仕事を上がった
さっき考えてたんだけど
由里亜さんが辞めたらウェイターとそれからウェイトレスは春から私と広田さんだけ
誰か新しい子入るのかなって…
やっぱ寂しいなぁそれは
私はそういう事に疎いから逃げちゃう
これもまた
私の悪い癖だ