お隣りさんlover
【第八章】
冬休みに入って
今年もあと二日だっていうのに
やる事のない私は由希子といつもの年中無休ファミレスで課題に手を付けている
「そういえば奏髪色変えたんだね
いい色~」
「でしょ、沖田くんがやってくれたんだよ」
「沖田くん?
って…あぁ彩美さんの彼氏の?」
「そうそう」
由希子に褒められた髪を触ってみた
あれから沖田くんに習ってちゃんとケアするようにしたから
前みたいに痛んだ毛は少なくなった気がする
それがなんだか嬉しくて
いつもの癖で渓ちゃんに見せたくなった
「逢沢先輩も好きそう、その髪型
清楚系の女の子が好きそうだからね、」
「そうかなぁ…」
「お披露目はしてないの?」
「…してない
全然会わないの
丁度上手くいっつも入れ違うみたいでさ」
あの日…
クリスマスの日から私と渓ちゃんは一回も会ってない
彩美さんに聞いたらバイトとか大学の色んな準備とかで忙しいんだって
だめだなぁ…私
かなり渓ちゃんに依存していたみたいだ
今になってこんなに後遺症が出るなんて