お隣りさんlover
最終章
帰り道
もうすぐで家ってとこだった
「やっべ…忘れてた」
「ど…どうしたの?」
いきなり立ち止まる
どうしたんだろうか
「奏まだ時間ある?」
「え?あ…まぁあるけど」
「良かった、じゃあちょっとここで待ってて
すぐ戻るから」
ここで?
もうすぐ家なのに?
私が「うん」と言う前に渓ちゃんは一人で家に向かって歩いて行った
すぐ戻るからって……
結構寒いんですけど
三月の夜は…
電柱に寄り掛かりながら
渓ちゃんを待つ
すぐ来るって言ったし…まぁいっか