お隣りさんlover

夢の世界




それからこれといった会話もなく

初夏の生暖かい風に吹かれながら空港に着いた



もし渓ちゃんが軽いノリで言った事だったら嫌だから
あえて聞き返さなかったけど
自分には意味深すぎて不安になった




「ねぇ、せっかくだから渓ちゃんも一緒に行こ」




自転車から渓ちゃんを降ろして一緒に空港内に入った

日曜日って事もあって空港はショッピングモール並の人で溢れ返ってる


スーツケースを引きずって携帯で電話をしている営業マンがやたら多く感じた





「あーーー!!けちゃあっ!!」




沢山の人でごった返している中
遠くから渓ちゃんを呼ぶ結亜の声が際立って聞こえた



結亜が渓ちゃんの元に駆け寄る



「お~結亜!良かったな~今度は一緒に行けて」

「うんっ!
でもけちゃんと会えなくなるのやだ~~~」




「こらこら」と言って来たのはお姉ちゃんと旦那さん
結亜はまたお姉ちゃん達の元へ行く


もう少ししたらお姉ちゃんになるっていうのにまだまだ甘えたさんだなぁ…



「渓太も来てくれたんだ、有り難う」

「おー、ついでだったから」





少し話してると出発の時間が近付いて来たみたいで
旦那さんは時計を度々見てる



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