君のいない教室
「もうっ!内野には言わないでよっ!?」

「わかってるって。協力するからさ。まじで。」

「大蔵…あんたいい奴!」

「知ってる!」


僕は、それだけ言って、音楽室に戻った。


音楽室に戻ると、もう皆練習を始めていた。

僕は早速、内野に好きな人がいるか聞いてみた。


「内野、お前好きな奴出来たか?」

「…何で!?」

「いや、聞いてみただけ。」

「出来たけど…誰にも言うなよっ!」

「誰、誰??」


内野が耳元でコッソリ言った。


「…まじでっ!?」

「だから、言うなよ!?」

「てか、いつから?」

「…去年の春くらい。」


僕は、小さく溜め息をついた。



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