。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


あーだこーだ言いながらも何とかオーダーを済ませると、すぐに肉と飲み物が運ばれてきた。


戒とキョウスケたちはビール。あたしたちはウーロン茶やジュースだ。


「ってかお前ら未成年者だろ!堂々と飲むなよ」


と千里が突っ込んだが、二人とも知らん振りして顔を背けている。


「今更こいつらに常識的なこと言ったって体力と時間の無駄だ。ほらっ!千里焼こうぜ」


と言うと、


「おう。そーだな」とすぐに機嫌を直した。


あたしが気を遣ってどーするんだよ。


箸で肉を網に乗せていると、隣から戒の手が伸びてきてあたしの箸を奪った。


「な、何だよ!」


いぶかしく思いながら戒を睨むと、戒は少しだけ微笑を浮かべ、


「危ないだろ?俺がやるから」と言って手際よく肉を並べていく。


わ、わぁ…


台所でも良く手伝ってくれるけど、それとはまた違う感じがすごく新鮮。


そしてそれ以上にドキドキした。


向かい側では


「せっかく可愛いお洋服なのに匂いついちゃいますね」とキョウスケがリコに言っている。


「か、可愛い!?だ、大丈夫です!」


ぴゃ、白虎の男ってフェミニスト!?


ただのエロ(戒だけね)だけじゃなかったんだな。二人ともさらりと紳士♪


隣で千里が面白くなさそうに黙り込んで、それでも焼けた肉をあたしの取り皿にわけてくれた。






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