青い春と風の中で
「分かったよ、葵♪」

「ちょっと〜年上なんだから呼び捨てしないでよね」


「はいはい、葵さん」


「さん付け……って、先生って呼んで欲しいわ」

「じゃあ、俺のこと"―春―"って呼んでよ。そしたら先生って呼ぶからさ」


「……春、……ホラ言ったわよ」


「うーん、やっぱり…葵さんが良いや」


ニッと歯を出して笑う笹川に、葵は呆れながらも文句を言ってやった。


「ちょっと、約束が違うじゃないのッッ」


「――アハハハ…ちゃんと皆の前では先生って呼ぶよ。」



――――そして…私と春は2人だけの秘密を共有することになったのです。




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