青い春と風の中で
「――ふぅ。やっと終わったな。」


笹川は溜め息を吐くと、大量のプリントを持って、コピー室から出て行こうとした時に…。


「――あ、そうだ。新倉先生…」

ピタリと足を止めて、笹川は振り向いた。

「な、なんだ…」


「……あんた最低の男だよ。」

無邪気な少年の顔から、急に目つきが厳しくなり、男の顔つきに変わった。



新倉は怒りで、ぶるぶると拳を震わせた後、行き場の無くした想いをぶつけるかのように、自分の拳を壁に叩きつけた。


「――くそッッ……。」



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