青い春と風の中で
「―――そんな……」



「本当、人生って何が起きるか分からないよな。――だから石橋は石橋なりに必死で今を生きてるんだと思う。悲しんでたら、彼女に悪いと思ってんだろうな。……アイツさ、女の子には口説くけど、絶対に彼女は作ら無いんだぜ。――きっと、倉沢さんを最初で最後の女にしたんだな。。そう考えるとなんか、カッコいいな。」


「………そうだね、石橋君は凄いね。」



(私の恋愛は表沙汰には出来なくて、一歩も変化しないままの微妙な関係……。いつかは、自信持って世間に公表したい。『私の彼です!!』って……。)



「俺も石橋を見習わなくちゃな。―――俺さ、必ず迎えに行くから。それまで待っててくれよな。」


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