ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...
ガッッッ


「うぁっっ」

戸を開いた途端、頬をおもいっきり殴られた。


ドサッッ


俺は茂みの中に放り出される。


「よう、お前最近生意気らしいなぁ。」



図太い声。

「うぅ・・・」

倒れた俺の髪を持ち上げる手。


目を恐る恐る開いた。


「さっきも聞いたぞ。俺のダチをこてんぱんにしたらしいなぁ。

ぁあ!?」


龍牙・・・


俺の兄だ。

俺の嫌いな女の、子供。


「そのうえ母上にも酷いこと言ったらしいなぁ!!

いい加減にしろや!!」

「ぐぁっ・・・やめっっ・・・」

腹を蹴るな・・・

痛い・・・


ガンッッ

「ちゃんと謝れォラ。

ごめんなさい。すみませんでしたって!!」


高校生の、俺より一回り大きい体では、力も全然違う。

そして何よりもこのまま殺されてしまいそうで怖かった。


だけどお前らに、頭下げるなんて

「嫌だ!!そんなこと絶対しない!!」

「・・・っ」


表では優等生の龍牙の目が俺を突き刺す。

俺は龍牙に抑えつけられ全身の痛さに堪えながらキッと彼を睨み返した。


が、


「どうやらここまでしねぇとわからねぇみたいだなぁ」


龍牙はナイフを取り出した。


「!!やめろ・・・」




俺の怯えた声も虚しく、彼は俺にナイフを振りかざした。




< 50 / 65 >

この作品をシェア

pagetop