誠-巡る時、幕末の鐘-

我慢するのも時には必要




―――屯所




「ただいま戻りました〜!!」




奏は勢いよく土方の部屋の障子を開けた。




「何だ??えらく機嫌がいいな??いい事でもあったのか??」


「い〜や、近藤さん。総司と奏が揃えば大抵ろくなことはねぇはずだ」




中には土方だけでなく、近藤もいた。


丁度休憩中だったらしい。




「な〜に言ってるんですか。もう!!土方さんたら!!じゃあ、帰参の挨拶は済んだので失礼しました〜!!」




奏は土方の背中をバシバシと叩いた。


そのまま自然な流れで部屋を出ていった。


足取り軽く、ルンルンだ。




「な、何があったんだ、あいつ??」




土方は訳が分からない上に、背中が痛い。


背中をさすりながら沖田に尋ねた。



< 699 / 972 >

この作品をシェア

pagetop