誠-巡る時、幕末の鐘-



(喧嘩する程仲が良いってのもあながち間違いではないらしいな。

先人達よ、お前達は間違っていなかった)




『副長!! 沖田先生!! おはようございます!!』


「あぁ」


「うん、おはよう」




土方はいつもの仏頂面で、対する沖田もいつもの上辺だけの笑みを浮かべて挨拶を返した。




(土方さんよぉ、“あぁ”って挨拶としてどうだよ)




それでも、土方や沖田が返してくれたことが嬉しいらしい隊士達。


和やか〜な雰囲気が漂った中、やはり爆弾を落下させるのはいつも奴だ。




「ねぇ、僕と奏ちゃん。どっちが教え方上手かった?」




言わずもがな、沖田である。


むしろ奴以外にこんなに爆弾発言をニコニコと投下する奴はいないだろう。




………………たぶん。




そうであって欲しいと切実に願う土方だった。



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