重なる平行線
『…いや、それ働くことっつーか…そういう問題じゃねぇっつーか…。
その店長すげぇキャラだな。営業できてんのか?』
電話口から水貴の苦笑が伝わってくる。
帰宅して風呂から上がったら、水貴から着信が来ていた。
折り返しかけてみたら、単に暇だから電話しただけらしい。
「人当たりが良いオジサンだからね。
今回は被害が少なかったみたいだよ。
掃除も早めに終われたし、先輩も明日からちゃんと営業できるって言ってた。」
『ふーん。バイト楽しいか?』
「バイトよりかは研修なんだけどね、人手が足りないから。
忙しいけど楽しいよ」
『へー。バイトか。…人付き合いが面倒臭そうだな。』
「…どの口がそれを言うんだか。」
「『演じるのは上手い』」『けどな』「くせに」
『「……はっ」』
嘲笑に近い、形だけの笑いが電話越しに重なりあった。
『…やっぱお前と喋るのは面白いぜ、美月。だからこそ気持ち悪い』
「水貴と喋るのは飽きないな。つまらなすぎて、だから愉快だよ」
鏡に映る自分に向かってじゃんけんをする。ただ条件として、そのじゃんけんが相子にはならない。
鏡の中の自分が意思を持ち、微量の差違を加えて自分に反応してくる。
ぶっちゃけホラー。
水貴と会話をするのは多分そんな感じ。
その店長すげぇキャラだな。営業できてんのか?』
電話口から水貴の苦笑が伝わってくる。
帰宅して風呂から上がったら、水貴から着信が来ていた。
折り返しかけてみたら、単に暇だから電話しただけらしい。
「人当たりが良いオジサンだからね。
今回は被害が少なかったみたいだよ。
掃除も早めに終われたし、先輩も明日からちゃんと営業できるって言ってた。」
『ふーん。バイト楽しいか?』
「バイトよりかは研修なんだけどね、人手が足りないから。
忙しいけど楽しいよ」
『へー。バイトか。…人付き合いが面倒臭そうだな。』
「…どの口がそれを言うんだか。」
「『演じるのは上手い』」『けどな』「くせに」
『「……はっ」』
嘲笑に近い、形だけの笑いが電話越しに重なりあった。
『…やっぱお前と喋るのは面白いぜ、美月。だからこそ気持ち悪い』
「水貴と喋るのは飽きないな。つまらなすぎて、だから愉快だよ」
鏡に映る自分に向かってじゃんけんをする。ただ条件として、そのじゃんけんが相子にはならない。
鏡の中の自分が意思を持ち、微量の差違を加えて自分に反応してくる。
ぶっちゃけホラー。
水貴と会話をするのは多分そんな感じ。