6時に渋谷で…
「それだけ……ですか?」
奥の席に腰を掛けながら聞いた。
向かい側に座る彼女は、ニコッと微笑むだけで、応えてはくれなかった。
「私、神無月綾乃。あんたは?」
「わ、私は、岡野めぐみっていいます。」
突然の自己紹介に少し戸惑う。
「ふーん。めぐみ、よろしく!つかタメ口でいいじゃん♪」
「あ、はぁ……。よろしく。」
私がチーズバーガーを口にした時、綾乃が言った。
「でさ、付き合って欲しい事は〜……。」
「え?昼ご飯一緒に食べる事じゃないの!?」
「はぁ?そんな訳ないじゃん。めぐみ面白〜♪」
軽く馬鹿にされている。
「……じゃあ、何に付き合えばいいの?」
「お願い、めぐみ!」
綾乃が私の手を両手で握った。
「え?」
「一緒にナンパ待ちしよ♪」
一瞬、頭の回転が止まった。
「えーー!?な、ナンパって……ナンパ!?」
「そうだよ。ね、お願い♪」
渋谷に来たのも初めての私に、そんな勇気ある訳がない。
