17-セブンティーン-


中途半端なポジションでは、3名という狭き門は突破出来ない。

学年でも絶対的で、一目おかれるようなやつが、ここぞと立候補し、毎年同じようなメンバーが出揃う。


クラス委員が全体に投げ掛けると、このクラスも例のごとく、すんなり応援団とチアメンバーが決定した。

そして6人から溢れた中途半端と、蚊帳の外な《その他大勢》は、代表6人に

『それじゃ頑張ってね~』と手を振るだけかと言うと、
そういうわけにもいかず


「今からプリントを配ります」


クラス委員は引き続き進行した。

1番端の俺の元にもプリントが回ってきた。
スケジュール表のようだ。


「今年も巨大パネルの作成が行われます。

これは夏休み明けのブロック練習ですぐに使うので、それまでに完成させなければなりません。

プリントはスケジュールになっています。

当番を決めて、パネルを作成していきます。

1日3名で適当に全員の名前を振り分けています。

まず自分の名前があるか確認して下さい。

1人2回です」


そこまで言うと、クラス委員は話を一旦止めた。


俺は2ヵ所、自分の名前を見つけた。


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