17-セブンティーン-

黒縁眼鏡の策士



体育祭のパネル制作以外で、学校へ行く用事があった。

俺は図書館のパソコンの前にいた。


「あら西原くん」

「どうも」

「夏休みに珍しいね」

「ちょっと調べ物っす」


司書さんはにっこり微笑み、本の片付けのために奥の書庫へと消えた。


俺は手元のプリントを見た。

《進路調査書》

いくつかの学校をピックアップして、住所からアクセスから学費からを調べて、プリントを完成させなければならない。

進学を考えていない俺でも提出はもちろん強制。

地元の学校で適当に埋めようと思っている。


さて、やるか。
シャツの袖を少し捲る。


夏休みの図書館は意外と人がいた。

静かで涼しくていいかもしれない。

そんな静寂の中、キーボードを叩く音と、クリックするマウスの音が無駄に響く。


しばらく作業をしていた合間に伸びをしていたとき、図書館の入り口のドアが開いた。


入ってきたのは…宇宙人だ。


さっと身を隠した自分が情けない。

宇宙人は持っていた本をカウンターにおき、辺りをキョロキョロと見回していた。

司書さんや、図書部の人間を探しているのだろう。

宇宙人は諦めて、奥の書庫へ向かった。



< 71 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop