僕らの瞳にうつる世界。


先輩の顔を見るのが怖い……!



「…………」



……あれ? まさかの無反応?

それはそれで嫌だな。



「せ、先輩?」


「…………」


「何か言ってください?」



恐る恐る先輩の顔を覗き込む。


無表情の先輩は星空を見上げながら、

「叶うといいな」


そう目を細めるとギターを弾き始めた。



……先輩。

この時、どんな気持ちでしたか?


あたしは嬉しかったよ。



そして、こう思ったの。

――〝先輩が叶えてよ〟って。




























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