僕らの瞳にうつる世界。


「そうか…。でももし、また死にたくなったら、ここに来い」


「え?」


「朝まで、俺が歌ってやるよ」



―――死にたくなくなるまで、な。


ジワワと沸いてくる熱い涙。
流されないように手で拭うけど、追いつかない。


拭いても、拭いても溢れて来る。


それほど、彼の言葉は真摯に胸に刺さって来た。


こんなに温かい気持ちになったのは、いつ以来だろうか。

あっくんが亡くなってからは、きっとこれが初めてだ。



「ありがと…う……」


「ン」



ありがとう。


心に寄り添う優しさは、
心に潜む闇までを照らし、包み込む。


知らぬ間に―――

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