腐女子も恋していいですか?
「じゃあ、水曜日、放課後そのまま家に来られる? それとも一度、帰る?」
「そのまま聡くんの家に行くよ。聡くんの家って、どこら辺?」


「うちは、月光の丘駅の近くだけど…、岬の家は?」
「うちは、ここから歩いて20分くらい」


「そっか、じゃあ意外と近いね。でも、帰りは送っていくから、安心して」
「それはいいよ。帰り道さえわかれば」


「うーん、まあ、それは帰る時に、ね。じゃあ、水曜日よろしく」
「うん、水曜日ね」


 それから、友子ちゃんに渡すBL本を二人で選んだけれど、水曜日に聡くんの家…。そればかり頭に浮かんでしまって、聡くんとの会話も上の空になってしまった―――。
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