腐女子も恋していいですか?
「…………た」

「え、何?」
 聖がボソボソ話すので聞き取れなかった。

 舞の顔を見て、わかった? と目で合図してみたら、舞もわからなかったみたい。


「ごめん聖、もう一回言ってくれる?」
「…………きた」


「え? もう一回」
 舞と一緒に、机を見て俯いている聖に顔を近づける。

 顔を覗きこむと、顔が真っ青になっていた。

 
 え? いったい・・・・・・。


「……彼ができた」


 聖が何を言ったのかわからなくて、二人ともキョトンとしてしまう。


「ええっ!」
「ええっぇ!」

 言葉の意味を理解すると、思わず大声で叫んでしまった。
 クラスの人たちが、叫んだ私たちを不思議そうに見るので、慌てて小声にする。
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