腐女子も恋していいですか?
 あれ? さっきの声…私の聞き間違い…かな。


 聡くんは、数分後、晴れやかな笑顔で私の元へ戻ってきた。
「お待たせ、じゃっ、行こっか」
 自分のカバンを手に取ると、大きな伸びをして、私に笑顔で帰宅へと促した―――。




「こんにちは、はじめまして友子ちゃん」
「はじめまして、いつも兄がお世話になってます」

「おい、お世話になったのは友子のせいだろ」
「あ、そうだね」
 3人で顔を見渡して、笑い合った。


 玄関で友子ちゃんのお出向かいに合ってから、友子ちゃんは自分の部屋へ連れて行ってくれた。

「じゃあ、俺、飲み物でももってくるよ」
「あ、お構いなく」

「お兄ちゃん、私、オレンジジュースね!」
「・・・・・・わかったよ」
「ラッキー」


 隣の部屋の扉が開いたと思ったら、直ぐに閉まる音がした。そして、階段を下りる足音が聞えてくる。
 きっと聡くんが、自分の部屋にカバンを置いて、飲み物を取りに1階に行ったのだろう。
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