腐女子も恋していいですか?
 自分でも何がなんだかわからない気持ちのまま、聡くんと並んで自分の家へと向かう。


 いつもよりも足が動かなくて、のんびりと歩みを進める。
 聡くんは、私のゆっくりした歩幅に合わせて歩いてくれる。


 しかも、車道側を歩きだした私を、そっと壁側に引き寄せ、聡くんが車道側を歩いてくれた。


 そんな優しさが、私の胸をドキンと響かせ、聡くんをより一層意識してしまう。


 隣を歩く聡くんと、私の肩が触れそうになる度に心臓が煩くなって、早く静まってと思うのに、それが心地よく思ってしまう私もいて・・・・・・。


聡くんといつまでも歩いていたい。そう思ってしまった―――。
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