GOLD BOY
「あぁ、鞄の中見たら生徒手帳入ってたから。」
笑顔を崩さず答える男。
「そうなんだ…って、勝手に人の鞄見ないでよ!!」
さらっと最低なことしてるよ!
「まぁ…とりあえずありがとう。
じゃあ、あたしは帰るから。」
そう言ってあたしが寝ていたらしいソファーから立ち上がる。
クラッ…
「え?」
「あっ…」
立ち上がった瞬間立ち眩んでしまい、路地裏の男ではない、
この部屋にいたもう一人の男があたしを支えた。