あの日の朱雀




真っ白な氷に、赤いシロップ。




「ありがとう!朱雀さん。」



「おう。んじゃ、食いながら移動するぞ。」




そう言って、少し前を歩く朱雀さん。




「どこ行くの?」



「花火見る穴場。手、握れないから離れんなよ?」




朱雀さんの1つ1つの気遣いが嬉しい。




「うん。」




カキ氷を食べながら、朱雀さんの背中を追いかけた。











もっとちゃんと、朱雀さんを追いかけてたら




こんなことにならなかったのに。



















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