あの日の朱雀

第1話『雨に濡れたあたし』






ザァァァァァァア…



バシャバシャ・



大粒の雨が私を濡らす。



何処に向かっているのかも分からない。



前髪が顔にまとわりつき、前がよく見えない。



街灯がチカチカとあたりを薄暗く照らす。



商店街からはずれた田舎の方。



どれだけ私は走ったのだろう。



みた事のない場所。











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