GAP-Girl×DJ-
「~♪~♪~♪」

・・・鳥肌がたった。

声に、歌に、リズムに吸い込まれる気がした。


いっちゃんは洋楽とかジャパレゲを歌った。

あたしが曲を入れる番だというのにあたしは身動きできなかった。

ただ一点。画面を見つめるしかない。

そばで歌っているいっちゃんが視界にわずかに入る。

いっちゃんを見たらなんか泣きそう。


「な?虜になるだろ?♪」

「・・・え?ああ!うん!すごい!」


ヤス君の声で我にかえった。


いつの間にかいっちゃんの歌は終わっていた。

あたしは一種の金縛りにあったみたいだった。


「すごいってなんだよ(笑)」

「す・・・すごいとしか言いようがないもん!!」


本当だよ。すごいとしか言えない。

上手いだなんてド素人のあたしからはそんな言葉、口が裂けても言えない。



《いっぺいの歌がプライベートで聴けるりさは幸運だよ!》

なるほど・・・納得だよ。



「てかお前なんで泣いてんの?!(笑)」

「え?!あ・・・まじだ・・・さっきあくびしたからかな!!」

「あらら~。そんあ嘘ついちゃって~!りさ感激して泣いちゃったー?(笑)」


どうやらあたしは気付かずに泣いていたようだ。
けど涙の理由、実は自分で分からなくはない。



きっといっちゃんを想うあたしの恋は簡単じゃない。

そう実感したからだった。
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