そして僕は恋に墜ちた
叫び声を上げる人々の中に一人、無言で立ち尽くす青年がいた。

赤と白の上にに横たわる少女を、悲しそうな顔で眺めている。

少女の自殺の原因になったであろう、色の無い、よく見ると体が少し透けた青年と、先に死んでしまった青年を追いかけて、自らも死を選んだ少女。


だとしたら、何故悲しい顔をするんだ?

自分を追ってくれた少女の愛の大きさを、喜ぶべきじゃないのか?


(まぁ。どうでもいいか。)


僕は、赤と白の光景を、まだ眺めていたい衝動に駆られながらも、その場を後にした。


次の仕事相手を探さなくては…

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