この世界にいる誰かへ
未完成
何が違うと気づいているのに言えない私がいた

君のことばに甘えて…。

そんなふうに


やさしくしないで



私はきっと、ひどい人だから…。





貴方の気持ちを知っていて




それでも手を握り返さない私がいる



貴方に甘えて言えなくて



言ってしまうと寂しくて


わがままなんだよ




だからこの手を放して




新しくつかむために



一度握って握り返した



あの頃には戻れない。




それでも私はきっと…。




だから握って握り返した。





だから自ら放してしまった。





埋まらない何かを探すように





空を切るだけの今は耐えられないの





握れないなら意味がない


二つあるから



握れるんだよ



私はきっと未完成



いつも足りない何かを探してる




放しては握って…。



握っては放して…。




繰り返す…。



ねぇ…。足りない何かはなんだろう?



これを満たしてくれるのはなんだろう?



私はいつも未完成…。



握って放して…。また握る。




足りない何かはなんだろう?




足りない何かを探すように…。




私はいつも未完成…。




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