どうしょうもねぇくれぇ、好き。





昨日、コンビニから帰ってくると瑞季は何処にも居なかった。


一枚、リビングの机に置き手紙を置いて出ていった。




"荷物は今週の内に全部持っていくから。"



と一言だけ書いて。



その字を見て、

俺達の関係はこんな紙切れで終わらせてしまえる程脆かったのか。

と思って悲しかった。




それからは取り敢えず、瑞季が今日帰ってくんのかどうか分かんねぇからチェーンは掛けないでおいた。



でも、荷物が減ってねぇって事は瑞季は昨日帰ってきてねぇって事だ。




ふぅー…。


ため息をついて机の引き出しを開ける。



苛々すんな。



何でだろう。と思いながら引き出しから出した煙草を口にくわえる。




――チチッ――




煙草に火がつく。



その光景をボーと見つめる。




久しぶりな匂いが部屋に充満する。





「半年…ぶりか。」




ボソッと呟くが、返事をする奴は居ねぇ。



瑞季が煙草を嫌いだったから煙草をこの半年間、吸ってなかった。


最初は煙草を吸って文句を言ってくる瑞季をうるせぇと思ってたが、今はその文句がねぇと寂しくて仕方がねぇ。



ハッと自虐的な笑い声を出す。




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