ちはる 保健室登校中
フェンスが傾いて、重心も下に傾いた。

――落ちゃう!!

「だめーーー!!」
「待ったーー!!」

わたしの声と誰かの声が重なった。

その人はわたしの横を走りぬけて、いまにも落ちそうなところでフェンスから引き離した。


「よかった~」
その人は言った。

――あれ?どういうこと?
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