Fahrenheit -華氏- Ⅱ


『同じ日本人だし、当時住んでた場所で家も近所だったし何かと気が合ったんですよ』


気が合う…ってことは瑠華ちゃんと同じでツンデレ??


ってか瑠華が二人だと会話なさそー…


二人で居るときもいつも俺ばっか喋ってる気がするし。


「パパとママが住んでるのはどの辺?」


『アッパーイーストサイドです』


聞いても分からねぇや。


『いい場所ですよ?今度案内します』


今度……


俺は頬を緩めて笑顔を浮かべた。


それは未来に繋がる約束。


上着の内ポケットにある瑠華の腕時計を取り出した。


向こうでは朝の6時40分。


一週間後にこの時計に流れている時間は俺の時計と一緒になる。


そしていつか、俺がニューヨークを訪れたときもそうなることを





俺は願っている。





「俺は今から同期会だよ。君がいないから寂しくてさぁ。丁度良かったかも」


『お気をつけて。みなさんに宜しくお伝えください。あ。タクシー来た。Hey taxi!」


慌しくタクシーを呼び止める声が聞こえ、


『すみません、これで失礼します』


「うん♪気をつけて」


電話を切ったと同時に喫煙ルームのガラスの扉が開いた。






< 36 / 572 >

この作品をシェア

pagetop