赤い夜のサーカス

夜のマーチ





月が黒い雲に隠れ、うっすらと姿を見せているその晩

男の子はサーカスの余韻のせいか、眠ることができずにベッドの中でもぞもぞしていました


すると

〜♪


不思議にこんな真夜中、軽快な音色が男の子の耳をかすめます

おかしいな、そう思った男の子は窓をこっそりとひらきました

「あれは…。」


ピエロさん!
そう紡ごうとした口を男の子は思わず押さえました

彼の後ろにはぞろぞろと何人もの男の子と同じ年齢の子が…、いや、町中の子供たちかと思うほど沢山の子供たちが

ぞくり、


まだ、小さな子供である男の子でも何かを感じて手の先から震え上がります




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