笑って泣いて恋をして。
「んー!!おいしー」


あたしは裕人が屋上を出て行ってすぐに食べ始めた。

一人だということを紛らわす様にお弁当を食べながら声を漏らしていた。


「おいしー「お?寂しい子じゃん」」


げ…。

アイツだ。
声だけでも分かるあたしってどんだけ嫌っているのよ。

でも、お礼はちゃんと言わなきゃねっ!!


「立花、あの「一人か?寂しい子全開じゃねぇーか」」


よし、言うのは辞めよう。

だってコイツなんかに礼は絶対に言わないっ!!!!


「何か言ったか?」


「…別に」


「やけに冷たいじゃねーか 人がせっかく心配してやったのに」


ブチ!!

あたしの中で何かが切れた。


「はぁ?!アンタ、あたしの心配してたのぉ?ありえない 全然、分からなかったしー
大体、アンタなんかに心配される必要ないしー もう、構わないでよね?関係ないんだから!!」


あたしはわざと“関係ない”を強調して言った。

今まで溜め込んできた事を言えてスッキリしているあたし。


「………ぁ?関係ねぇって?関係大有りなんだよっ!!」


「はあ?!どこに関係あるのよ?あ゛!!お弁当がっ……」


勢いで立ってしまいお弁当がグシャリ?と音を立ててお弁当の中身をぶちまけた。


「ん」


慌ててお弁当の中身をかきあつめたていたら、アイツがコンビニ弁当をあたしの目の前に突き出してきた。

あたしは「ん?」と首を傾げた。


「早く受け取れって」


「え…でも…、立花のは?」


「俺はもう食べた」


そーなんだ…


「じゃあ、ありがたく…」

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